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2020

遠州の七不思議、龍神伝説とお櫃納め

遠州の七不思議、龍神伝説とお櫃納め

御前崎は遠州灘と駿河湾、2つの海が交差する岬にあり、海からのパワーをかなり感じる場所。波小僧など伝説やパワースポットも多く存在しています。

そんななか、遠州七不思議のひとつで、とても神秘的なパワーを持つ「桜ヶ池」も有名です。昔から、池の奥深くに龍が住んでいると言われています。比叡山の名僧・皇円阿闍梨が、人々を悩みから救うためには、56億7千万年後に現れるという弥勒菩薩に教えを乞う以外に方法はないと考え、自ら龍に姿を変えて、桜ヶ池の底に沈んだと言い伝えられています。

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毎年、秋の彼岸の中日には、皇円阿闍梨を供養するため、お櫃に入れた赤飯を池に沈める「お櫃納め」が行われています。五穀豊穣、心願成就を願い800年以上も続いている伝統的な神事です。その時、沈めたお櫃が、長野県の諏訪湖に浮かんで来たという言い伝えがあり、桜ヶ池と諏訪湖は池の下で繋がっていて、龍の通り道となり龍が行き来しているという伝説になっているんですね。

池の水面は、いつも穏やかで、時折静かにゆっくりと波打つ様子が、龍神様が水面下で泳いでいるのではと思ってしまうほど。空気も澄んでいて、池のほとりでゆっくりと深呼吸をするとエネルギーが充電されていくような気がします。

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また、池宮神社に祀られているのは、大祝詞に登場する神様で水の神様のおひとり、瀬織津姫。
この池や御前崎の海をしっかりと護ってくださっているのですね。

優しく包み込む風が心地よく、心を静めるにはピッタリの場所です。是非、桜ヶ池をゆっくり眺めながら、心静かな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

吉村麻里子